手のしびれ、それらに関連する症状、その治療
まず最初に、“しびれる”という感覚は、言うまでもなく神経内の生体内電流に由来することです。
(生体内電流を知覚神経が感じ(感じる磁性)るからこそ、感覚として感じる)
感覚が伝わる経路は、肉体各組織にある感覚受容器で感覚を感じると思われがちですが、そうではなく、
感覚受容器から、末梢神経 → 神経根 → 脊髄 → 脳幹と視床といった神経系を経由して、目上(めうえ)の脳、大脳(頭頂葉)の感覚中枢に伝えられ、それを心(靈)、霊=○、荷電粒子の場(フィールド)が、感じ(感じる磁性)ます。
その神経系と各組織、そのどこかで器質的な障害、あるいは生体内電流の変調があれば官能的疾患としての“しびれ”が発生します。
施術する側の視点として大事なことは、気質的な疾患と官能的な疾患を同一視してはいけない、その原因を見抜けなければ、治療の指針は立たない。
よって、症状のある部分にだけ刺鍼するとか、薬物で解決するとかは、対症療法でしかなく、本質的な解決にはなりえません。
したがって手のしびれを訴える人が来院すれば、さまざまな原因を考えるべきであり、ただ、しびれている部分だけ施術する保険適用の鍼治療は、単なる対症療法に過ぎないといえ、その場限りの症状の緩解にしかならないことが多いと感じています。
(これは多くの方を治療したアタシの実感です)
それを踏まえ、まず、器質的な障害、物理的な神経の圧迫が手のしびれになる原因は、以下のケースが挙げられます。
◕ 手根管症候群
手首の掌(てのひら)側(手の親指側)を走行する正中神経が、何らかの物理的な刺激を受け症状が発現するものです。
手根管とは、手の関節の骨と靭帯(じんたい)で構成された、パイプのような組織で、そのなかを、正中神経と9本の指を曲げる筋肉の腱が通っています。
その手根管内の圧力が上がり正中神経が圧迫され、様々な手や指先の症状が起こることを指した言い方です。(この見方、この判断には、生体内電流の変調という視点がありません)
“しびれ”が発現する部位として、人さし指、中指、薬指の3本の指がしびれる症状が出たら、まず手根管症候群を疑います。そしてこの場合神経経路が違うので、小指にしびれは診られない場合が多いです。
◕ 尺骨神経管障害(ギヨン管症候群)
尺骨神経管(ギヨン管)とは小指球(手の平の小指側にある肉の盛り上がり)にある尺骨神経の経路です。
尺骨神経がこの部分で物理的な圧迫を受ける病態をギヨン管症候群(尺骨神経管症候群)といいます。(…が、この見方、この判断にも生体内電流の視点がありません)
前述した手根管症候群とは違い、小指と薬指の尺側(小指側)のしびれが出現します。
◕ 肘部管症候群
肘の内側の肘部管で、物理的刺激、圧迫や引き延ばしを受けて発現します。この場合、尺骨神経管障害(ギヨン管症候群)とは違い、小指の背側のしびれがあります。
◕ 頚椎の異状によるしびれ(頚椎ヘルニア、老化による軟骨の変形、他、頚椎性脊髄症など)
頚椎から、腕に伸びる神経は、頚椎から出る脊椎神経がむらがるので(叢)、腕神経叢と呼称されます。
したがって、頚椎の異常は、腕のしびれにつながることが多く、腕のしびれから頚椎の変形などを疑うことも多々あります。
腕神経叢は、大体以下の構成になっています。
第5頚髄神経根(C5)、肩。
第6頚髄(C6)、肘。
第7頚髄(C7)、肘と手首。
第8頚髄(C8)、手首から先、指。
第1胸髄(T1)、指の運動。
(Cは頚椎、Tは胸椎を指す)
実際のはり(鍼)治療としては、腕のしびれを中心に訴えているケースでも、やはり全身の状態を診なければならず、上記の要因以外にも、糖尿病、甲状腺の病気、妊娠(浮腫の発生)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、脳腫瘍、脳炎などの可能性も考慮して判断するべきです。
手のしびれとともに感じる症状として、肩が凝った首が凝った頭痛がする耳鳴りめまいを感じる…
手のしびれは手そのものだけの問題ではなく、頚椎から出る神経が、腕神経叢(わんしんけいそう)を構成しているからです。
また頚椎近隣の組織の異常や、官能的疾患(生体内電流の異常)も、手のしびれを引き起こしやすいので、その原因を見抜く視点を持っていなければならず、医師が行うレントゲンやMRIなどの画像だけでは、これらによる原因を特定できないことが多いのが現状です。
先に述べた腕神経叢は、解剖図譜を見ると、C1〰4(頚椎の1~4)までの神経とも繋がっています。
したがって顔面の症状とも非常に関連が強いと考えられます。
(三叉神経痛、顔面神経痛、眼病、蓄膿、アレルギー性鼻炎など鼻の病気、顎関節症、歯髄充血、虫歯など)
また、呼吸器の疾患とも関連が強く診られます。(経絡(ツボの流れ)の肺経、大腸経)
実際の治療としては、全身の状態を診て、全身のはり(鍼)治療を行うべきです。
そして、手のしびれそのものを対象にする治療部位は、首の前側の経絡(ツボの流れ)、陽明大腸経の扶突(ふとつ)、
陽明胃経の人迎(じんげい)、
水突(すいとつ)、
気舎(きしゃ)、
缺盆(けつぼん)、などに著効があるのですが、この部位は気管を傷つける可能性があるため、はり(鍼)施術が未熟な人は、刺鍼を避けるケースが多く、症状の軽減を長引かせていることがあります。
(特に保険適用のはり(鍼)は、ただ症状のある部位にしか刺鍼しないので、その傾向が強い)
以上、これらのことを考えて刺鍼しています。
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